OllamaとかLM Studioとか、なんならStrataとか出てきている昨今。 llama.cpp の導入手順をまとめました。
この記事で入れるのは、ggml-org 公式の Windows x64 / CUDA 版バイナリです。ベンチマークしようと思っているので、ツール側のバージョンが勝手に動かないように、版数を固定して、wingetやGUIランチャー経由ではなく、公式リリースのzipから導入するのがこの記事の方針です。
また、Hugging Faceからのモデルのダウンロード手順についても少し触れておきます。
環境(参考)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| OS | Windows 11 Pro (26H2) |
| GPU | RTX 4070 Ti Super(VRAM 16GB) KMD Version: 621.01 CUDA UMD Version: 13.5 |
| RAM | 64GB |
| llama.cpp | v0.8.0(実バイナリは b11960、Windows x64 / CUDA 13.4) |
1. バーションの話
最近の llama.cpp は、vX.Y.Z というセマンティックバージョンが「安定版の目印」になっていて、そのバージョンページ自体にはバイナリが付いていません。ページ内のリリースノートが「Nightly build: b11960」のように、対応する b 番号のビルドを指し示す形式です。
なので「最新リリースページから落とす」だけだと、本体が入っていないことがあります。必ず、目印のバージョンに対応する bホニャララ のリリースページからダウンロードしてください。今回は以下。
- 安定版マーカー: v0.8.0
- 実バイナリ: b11960
- 入手先: https://github.com/ggml-org/llama.cpp/releases/tag/b11960
CUDA は 13.4 版にしてみる
PowerShell でnvidia-smiを打ち込んで、CUDAのバージョンを確認しておきましょう。

CUDA 版には 12.4 と 13.4 の2系統があります。RTX 4070 Ti Super(Ada 世代)は両方に対応しますが、今回は 13.4 で統一しました。
注意点として、nvidia-smiやコントロールパネル等に出る CUDA の数字は「ドライバが対応できる上限」で、ドライバは古いランタイム向けに後方互換で動きます。つまり 12.4 版でも動作自体は可能です。逆に、ドライバが古い環境(CUDA 13.x にはドライバ 580 系以降が目安)では 13.4 版は動きません。その場合は 12.4 のペアに読み替えてください。
なお、12.4→13.4における変更箇所は主にBlackwell世代(RTX50xxとか)向けらしいので今回のRTX4070TiSuper的にはどちらでも良さそうですが、新しそうな方でいきます。
もう1つ大事なのは、本体と cudart(CUDA ランタイム DLL)の版数を必ずペアで揃えることです。13.4 と 12.4 を混ぜてはいけません。
なお、CUDA Toolkit のインストールは不要です。必要なのは NVIDIA ドライバと、cudart の zip に入っている DLL だけです。
2. フォルダ構成を作る
フォルダは「バージョンごとのバイナリ」「モデル」向けのものを準備。以下は例。
C:\tools\llama.cpp\
├─ b11960\ ← バイナリ(更新時はこのフォルダごと差し替え)
└─ models\ ← GGUF 置き場3. ダウンロードと展開(2つの zip を同じフォルダへ)
b11960 のリリースページ(Windows の欄)から、次の2ファイルをダウンロードします。
- Windows x64 (CUDA 13) →
llama-b11960-bin-win-cuda-13.4-x64.zip - CUDA 13.4 DLLs →
cudart-llama-bin-win-cuda-13.4-x64.zip
そして 2つとも同じフォルダへ展開します。cudart の DLL が exe と同居していないと、CUDA が読み込めずにエラーになるか、エラーも出さず静かに CPU 実行になります。
同じフォルダに llama-cli.exe / llama-server.exe / llama-bench.exe と、cublas64_13.dll / cudart64_13.dll 系の DLL が一緒に並んでいるか確認してください。
4. 動作確認
cd C:\tools\llama.cpp\b11960
# バージョンが見えればヨシ
.\llama-server.exe --version
# CUDA デバイスが見えているか
.\llama-cli.exe --list-devices
ファイルの配置が合っていれば、GPUが表示されます。
Available devices:
CUDA0: NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti SUPER (16376 MiB,... free)
CPU しか出ない場合や、(none)と出る場合は、CUDAのdllたちとllamaのバイナリたちが一緒のフォルダにいるか、今一度確認をしてください。
PATH は通したい人は通してください。
5. モデルをダウンロード
モデルをHugging Faceから取得します。Hugging FaceからGGUFファイルを落としてきて配置するか、CLIで取得したい場合はHugging Face(CLI)を導入しておきましょう。導入は以下のコマンド。
pip install huggingface_hub[cli]インストールできたらログインしてみます。
hf auth loginログインはブラウザからログインか、トークンでログインか選べますが、ブラウザで良いと思います。
たとえば、Qwen3-14B-Q4_K_M.ggufをダウンロードしたいときは、
hf download Qwen/Qwen3-14B-GGUF Qwen3-14B-Q4_K_M.gguf --local-dir ./modelsのように、リポジトリ名とファイル名、保存先を指定して実行します。リポジトリ全体で良い場合はファイル名は不要です。保存先は、–local-dirだけであれば、今いるディレクトリに保存され、”./models”と指定すれば、この例では直下のmodelsフォルダに保存されます。
6. モデルを置いて起動テスト
前項ではQwen3-14Bのダウンロードを例としてあげていますが、まずはGGUF ファイルはもっと小さめのモデルで起動だけ確認すると、問題が起きたときの切り分けが楽です。何かしらモデルが準備できたらテストしてみます。
チャット(CLI)の場合:
cd C:\tools\llama.cpp\b11960
.\llama-cli.exe -m C:\tools\llama.cpp\models\<model>.gguf -ngl 99 -c 8192 -cnv
サーバー(WebUI / API が http://localhost:8080 に立つやつ)の場合:
.\llama-server.exe -m C:\tools\llama.cpp\models\<model>.gguf -ngl 99 -c 8192 --port 8080
-ngl 99 は全レイヤーを GPU に載せる指定です。VRAM に載り切らない大きなモデルでは、ここを段階的に下げて「部分オフロード」で動かすことになります(ベンチマーク編で実測します)。ポートは既定値がバージョンで変わることがあるので、--port 8080 は常に明示するのがおすすめです。また、-c 8192はコンテキストサイズです。
導入確認用のスモークテストとして、llama-bench を1回回しておくと安心です。
.\llama-bench.exe -m C:\tools\llama.cpp\models\<model>.gguf -p 512 -n 128 -r 3 -ngl 99 -o jsonl `| Tee-Object C:\tools\llama.cpp\results\smoke-b11960.jsonl
ex. トラブルシューティング
| 症状 | 原因の見当 | 対処 |
|---|---|---|
--list-devices に CPU しか出ない | cudart を別フォルダに展開した/版数ペア不一致 | 2つの zip を同じフォルダへ展開し直す。13.4 と 12.4 が混ざっていないか確認 |
cublas64_13.dll が無い等の DLL エラー | cudart の zip 未展開、または 12.4 側との取り違え | 13.4 側の cudart zip を同フォルダへ展開 |
| 起動時にドライバ不足系のエラー | ドライバが CUDA 13.x 未対応 | ドライバを最新化する。できない環境では 12.4 ペアに切り替える |
| 動くが極端に遅い(数 tok/s) | 静かに CPU 実行へフォールバックしている | -ngl 99 の付け忘れ確認と、デバイス表示の再確認 |
| 起動直後に落ちる/OOM | VRAMに載り切らない | -ngl を段階的に下げる、または -c を 8192 から下げる(条件を変えたら記録に残す) |
| バージョンがいつの間にか変わっている | winget 等の自動更新が混在 | zip 運用に一本化する(winget 版があればアンインストールして混在を解消) |
まとめ
- 公式バイナリは「安定版マーカー(v0.8.0)」と「実バイナリ(b11960)」が分かれているので、b 番号のページから落とす
- 本体と cudart は同じ CUDA 版数のペアで、同じフォルダに展開する
-
--list-devicesでCUDA0が見えること - モデルはHugging Face CLI等からダウンロード
土台ができたので、色々遊びましょう。

